エメットテクニック③ 創始者によるモジュールを受けて

Emmett Townsvill 1

考案者ロス・エメット氏から直接エメットテクニックを学ぶためにオーストラリアに行ってきました。

飛行機を乗り継いで到着したグレイトバリアリーフの玄関口として知られているタウンズビルは、「サンシャイン・ステイト」としても知られているクイーンズランド州にある小さな太陽いっぱいの町でした。日本と正反対の季節なので冬に当たるはずでしたが真冬なのにからっとした暑さで過ごしやすい気候でした。

今回はロスの直接指導ということもありオーストラリア国内から30名が集まっていました。理学療法士、作業療法士、看護師、介護士、も多く見られましたが、小児病棟でカウンセラーをしている方やマッサージセラピスト、スポーツトレーナー、自分のためにと言って受講されている方など様々でした。

いくつかのパターンを学び毎回相手を変えていろいろな体で練習していきました。あてる角度や圧、指の動かす方向などシンプルですが奥が深いものでした。

用途に合わせて、指一本を当てるだけ、または指一本ずつを異なった角度からあてていく、あとはサポートの手で脚などの角度を調整しながら指のフリップを使って行うなど様々でした。

普段行っている手技とだいぶ異なるため、この場合はどの型だったっけ??と始めはなりましたが、慣れていくと教えられた通りのことを行うことで結果が出る不思議な技術!

興味深かったのは、ロスが言っていた通り、体が調整に入るとそれぞれ個別の異なったサインが見られることです。

私が一番初めに組んだカルシーは体が調整を始めると手の指先がピクッと動きました。指先が動いているよ!とロスに指摘されると意識して動かさないように努力するけれど、今度は指先ではなくつま先がピクッとしてました(笑)。

私自身の場合は指先はピクッとはなりませんでしたが、身体が前後にゆ~くりと揺れたのには自分でも可笑しかったです。中にはゾクゾクした時に起こるようにブルブルっと身体が動いている人や身体は動かないけれど、瞼がピクピクする人などもいました。

誰にどんな風な調整が起こるかわからないため、一歩下がりしっかり観察! 状態を確認してから必要な回数を行っていきます。

必要な回数を入れた後、数歩歩いてもらったり、2~3回スクワットの様に立ったり座ったりすることも筋肉を使用することで身体自身が自らが調整をはかるので相手に促しながら行っていきました。

結果、変化が感じられなかった人はおらず、全員が行っていて手ごたえを感じられていました。

ソフトタッチで数秒触れることを数回繰り返すだけで時間もかからないこのテクニック。
手技療法をされている方は勿論、自分のため、家族のためにもすぐ使用できる素晴らしいものでした。

中でも浮腫に即効性のあるテクニックにはびっくりしました。
参加者の中で脚に割と深刻な浮腫を抱えている方がいらっしゃり、モデルとなり椅子に座ったままの状態でふくらはぎと足に触れただけ。
一回触れて、ロスの「立ち上がって数歩歩いて戻ってきて」という言葉に、その人が少し歩いてすぐ椅子に戻ると見ているそばからアレレ??
触れた方の脚の太さが変わってきている!
その後もう一回同じことを行い、また歩く、更に左右の脚の太さが変わる・・・そしてもう一回
完全にだれが見ても文句の出ない変化を目前としました!!

それも通常のリンパドレナージュとは異なる方向へ流しているのに・・・・。
え~~すぐ試したい!!!
とすぐ様近くにいた浮腫みがある人に「試してもいいですか?」(失礼?)と声をかけてみたら
「いいよ!やってやって!」ということで行ったら本当に浮腫みが引いていく・・・。
普通のリンパドレナージュでこれだけ結果出すのに相当時間かけるのに・・・手品?
と思ってしまうほどシンプルで効果的でした。

同席していたインストラクターの一人に、「出張で長時間飛行機に乗るときは、自分でも行えるので搭乗前に一回行い、その後着くまでに何度か流すだけで良いので是非やると良いよ」と伺い、長時間の飛行機はどうしても足が浮腫み靴がきつくなるため、海外出張の際は普段着圧ソックスを履いて飛行機に乗るのですが、今回の帰国の際は試す良いチャンス! とばかりにソックスを履かずに乗り試したところ、凄い~本当に浮腫まなかった~!とびっくりしました。

様々なテクニックを学び、その効果の素晴らしさを知り、是非日本に紹介したいとロス先生に思いを伝えた結果、2017年12月にロス先生自身による直接指導体験型実践のショートコースを日本で開講することが出来ました。

 

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