エメットテクニック② 考案者 ロス・エメット

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オーストラリアでの話に入る前に、まずエメットテクニックの考案者であるロス・エメット氏についてどんな方なのかご紹介させていただきます。

タスマニア出身のロス・エメット氏は様々な経歴をもっています。
1983年よりセラピューティックマッサージインストラクターや他のボディワークにおいてもシニアインストラクターなどを務めてきました。これらの経験と動物に携わるバックグラウンドがエメットテクニックを生み出した背景となっているそうです。

ロスの考案したエメットテクニックは驚くほどソフトで、そしてシンプル且つ安全な筋弛緩療法です。この療法はライトタッチ(軽い圧)に対する身体の反応を基盤に考えられています。

ロスは「そのクライアントがその時、本当に必要としているのは何か」を見抜く特別な感覚を持っているため、その時のクライアントの状態に合わせて施術を組み立てていきます。それが現在エメットテクニックの素晴らしい結果につながっている秘訣だそうです。

そんなロスはよく「ヒーラー」と呼ばれるそうですが、本人は否定しています。
ロスによると

「自分は他の人が気づかないことに気が付くだけ。

セラピストとして人の助けになるために、どこをどのように押せばその人のからだが自分で調整を行うことができるのかを見つけただけ」

と言います。

ロスは「その方法を知りたい、同じように行えるようになりたい」という人々の要望を受け、エメットテクニックを開発しました。

それによりもっと多くの困っている人たちの役に立つことにつながればという思いからだったそうです。

その気持ちから始まったエメットテクニックは現在、世界中に広がり、学ばれた人の数は数万人にものぼります。

 

始まりは・・・

エメットテクニックを生み出すことになったきっかけは、ロスが病気で苦しんでいる動物に対して行ったことからスタートしています。

動物が好きで、常に動物の健康を第一に考えていたロスが、第一線のドッグトレーナーとして働いていた時にこのテクニックの考案の第一歩が始まったそうです。

そして行っていくうちに、ロスはこのテクニックが動物に有効なだけでなく、同じようにその調教師にも有効なことに気づいたそうです。現在では馬や犬のためのエメットテクニックを受講される方も多いそうです。

オーストラリアは人口希薄地帯というロケーションから、クライアントの中には何百キロも離れた農場や鉱山からの依頼もあります。そのような場合、治療やセラピーをなかなか受けられない環境にあることや、施術を受けに遠くへ行ったりフォローアップや治療に何度も通うことが難しいため、エメットテクニックは短時間で状態が緩和し、また持続力があるため大変喜ばれているそうです。

1983年よりマッサージや様々なボディワークを教え、その後、他のプラクティショナーたちや特にタウンズビルの医師の助言により現在に至るエメットテクニックを立ち上げたそうです。

ロスは、クライアントの状態に合わせ施術を変化させるエメットテクニックを「カメレオンテクニック」とも呼んでいます。

 

①エメットテクニックとの出会い

創始者によるモジュールを受けて